いびき、睡眠時無呼吸症候群について|戸田わらびみみはなのどクリニック|埼玉県蕨市の耳鼻科

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医療コラム

いびき、睡眠時無呼吸症候群について|戸田わらびみみはなのどクリニック|埼玉県蕨市の耳鼻科

いびき、睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群とは?
春は眠気を感じる方が多いようですが、一過性のものであれば心配ありません。持続して眠気が強くある場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が疑われます。SASは日中の眠気やだるさだけでなく、低酸素状態が続くことにより身体中の内臓に負担がかかり高血圧症や心臓病などの疾患を引き起こす原因にもなります。
睡眠中に呼吸が止まり、体内の血中酸素濃度が低下する疾患を睡眠時無呼吸症候群(SAS)と総称します。また、中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)と閉塞性睡眠性無呼吸症候群(OSAS)があります。耳鼻科領域で扱うのは主に閉塞性のOSASになります。

検査について
まずは原因を追求するために、ポリソムグラフィー検査※を行います。
※ポリソムグラフィー検査とは?
睡眠中の呼吸状態や血中酸素濃度を機械にて測定し、睡眠の状態を測ります。
当院では、自宅でできる検査方法を採用しており、入院が不要です。簡易検査と精密検査があります。

簡易検査はスクリーニングでまず最初に施行する検査ですが、3割負担で約3000円程度になります。

耳鼻科における睡眠時無呼吸症候群
中でも、主に耳鼻咽喉科で扱われるのが閉塞性睡眠時無呼吸症候群、通称OSASです。中枢性の病態が疑われる場合には、脳神経外科などでの治療が必要になることがあります。前述のOSASは鼻や喉がふさがれてしまうことにより、物理的に呼吸が止まってしまいます。肥満や小顎、扁桃肥大、アデノイド肥大、鼻疾患などが原因で、上気道が狭くなってしまうことにより引き起こされます。

治療について
治療方法は様々ですが、減量により改善する場合はダイエットを推奨します。鼻炎や鼻中隔弯曲症の治療が必要な場合は内服治療や外科的治療を行います。
それでも睡眠の質が上がらない場合は、マウスピースにより睡眠中の呼吸を補助したり、就寝前にCPAPと呼ばれる装置を装着することで睡眠中の呼吸活動をサポートしたりします。

CPAP治療は自宅にて自身で就寝中に装置を使用すること、また毎月の通院による医師の診察が必要です。診察にてデータ解析を行い、治療の経過を観察します。改善がない場合は機器の調整を行なったり、睡眠について更に詳しい検査を行なったりします。

(保険適応で月1回通院、CPAPのレンタル込みで約5000円/月程度です)

小児における睡眠時無呼吸症候群
お子さんの睡眠時無呼吸症候群は特に早期の治療が必要です。放置してしまうと、日中の眠気で勉学に支障が出ることや、成長過程における発達障害などが危惧されることがあります。
扁桃肥大や、アデノイド肥大が原因である場合は大人と比較して非常に多いです。お子さんは、成人と比較して身体の発達が未熟であり、構造上睡眠時の呼吸障害が起こることがあります。
睡眠中の様子を観察し、あれ?と思うことがあれば医師にご相談ください。

「眠いなぁ」とは良く耳にする言葉ではありますが、原因がはっきりしない場合や、最近いびきを周囲によく指摘される場合は一度医師に相談してみることも検討してみてはいかがでしょうか。